コンセプト

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自然治癒力

自然治癒力とは、人間が生まれながらにして持つ「自分で自分を治す力」のことです。例えば、風邪を引いたり怪我をした時に、薬を飲んだり手術を施さなくても自然と治ったという経験があるのではないでしょうか。これが自然治癒力です。自然治癒力は生命力、回復力、免疫力、恒常性(ホメオスタシス)とも言い換えられます。

自然治癒力が発揮されているときは“自然と調和”しているとき、すなわち過剰な無理をすることなく本能や自身の感覚を大切にしているときです。一方、自然治癒力の低下は“不自然”、すなわち過剰な無理が原因となることが大半です。養生(健康の増進に心がけること、または病を治すように努めること)の基本は自然に帰り、体が本能的に喜ぶことを行うことにあると言われています。自然治癒力を高めるには、生命の原点に帰り“自然との調和”を考えていくことが重要です。

本来、対人援助職の役目は病を治すことではなく、病を治す助けをすることです。本来のカウンセリングの目的は、人間の体が病や不調の状態から回復させるための方法を行うことにあります。以上から、治療者はご自身の一番の理解者である自分自身という観点を大切に致します。

専門性

現在日本では、カウンセラーの資格を取り締まる法律がなく、カウンセラーを名乗れば誰もがカウンセラーになれる状況にあります。これは他国と大きく異なる点であり、結果として日本では様々な民間資格の乱立、および無資格者としてカウンセリング業務を行うことが認可されているため、カウンセラーの専門性、ならびに信頼性の担保が難しいのが実情です。

実際、カウンセラー資格の中で専門性、ならびに信頼性の高いものは国家資格の公認心理師資格と臨床心理士資格だと言われています。この2つの資格は、取得するために必要な学位を修め、医療や教育現場等で実習を経たのち、年1回実施される試験に合格する必要があります(臨床心理士資格は5年に一度の更新制であり、更新のためには所定の研修会や学会に参加することが必要とされています)。

本来、カウンセリングの基本は「アセスメントを通して問題の見立てをし、適切な技法を選んで介入をするという一連の行為」です。しかし、これは相談者様と心理士との信頼関係の上で成り立つものであり、それを抜きに『良い治療関係』は成立しないと思われます。したがって、相談者様にとって心理士選びは非常に重要です。

当オフィスの心理士は、全員公認心理師もしくは臨床心理士です。それに加えて、個々人が積極的に多種多様な研修会に参加し、自己研鑽を積みながら質の高いカウンセリングの提供に努めております。また、各々が専門的に学んでいる分野もあり、心理士の個性や強みを大切にしています。

他職種連携

当オフィスは、精神科医と心理士がそれぞれの専門的立場から連携・協働しながらご相談者様の困りや悩みの解決をお手伝いさせていただきます。

多職種で連携・協働することには、効率良くより質の高い援助が実現しやすいというメリットがあります。また、ご相談者様が抱える問題は様々な要因が複合的に関連しており、心理士のみの視点からでは専門性の限界が生じるため十分な援助とは言えません。ご相談者様に対して、十分な援助を行うためには、多職種が連携・協働して包括的な援助を行うことが不可欠となります。

一方、専門家同士がチームとして共に援助をすることには課題もたくさんあると言われており、主にコミュニケーション不足によるものだと思われます。当オフィスでは、ご相談者様の守秘義務を遵守する中で専門家同士のコミュニケーションを豊富にし、風通しを良くすることでそれらの課題を超えた包括的な援助の実現に努めて参ります。