相談内容

不安症・パニック症

不安は本来、脅威や精神的ストレスに対する正常な反応です。正常な不安は、生物が生きのびるための重要な機能として働いています。人々は危険な状況に直面すると、闘うか逃げるか反応(闘争・逃走反応)が誘発されます。この反応により、心臓や筋肉への血流量が増えるなど身体に様々な変化が生じ、襲ってくる動物から逃げる、攻撃者を撃退するといった、生命を脅かす状況に対処するために必要なエネルギーと力が体にもたらされます。

しかし、正常でない不安が生じることがある場合、それが不安症・パニック症です。正常でない不安とは、ふさわしくない状況で生じる場合や頻繁に生じる場合、生活に支障をきたすレベルで生じる場合です。また、不安症・パニック症の背景にはトラウマが潜んでいることがよくあるため、その点を考慮しながらアセスメントをしていきます。

介入

介入は、ご自身の症状を知ってもらった上で、支持的精神療法や認知行動療法のほか、TFTやBCTをご提案させていただくことがあります。これまでの治療経験から、支持的精神療法とTFTの組み合わせにより改善される方が多い印象を受けています。また、頓服などの薬物療法を並行し、行動療法的な関わりにより改善が見られたケースもあります。