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<認知バイアス(偏り)について>20種類の認知バイアスのご紹介
2023年5月21日
今回は、20種類の認知バイアスをご紹介します。
認知バイアスとは、多くの人の心に無意識のうちに存在する記憶・判断の歪みや偏り、つまり「考え方のクセ」のことをいいます。「バイアス(偏り)」と聞くとよくないイメージを抱きがちですが(これもバイアスです)、必ずしも悪いわけではありません。心の安定や日常で生じる意思決定などにおいては必要な場合がある一方、心の不安定につながったり、重要な場面で偏った意思決定をしてしまうリスクもあります。
大半の人の心に存在する認知バイアスですが、これにより生じるストレスに気付かぬうちに苦しんでいる人々や、ご自身の力やカウンセリングを受ける中で認知バイアスに気づいていながらも抜け出せずにいる方を見受けることが多々あります。
このような方は認知行動療法などのツールを用いて改善していくケースもあります。また、上述した後者の場合は自分自身を変容することから一度立ち止まり、時にはそれを放棄(距離を置く、手放す、諦める)することにより気づくことがあるかもしれません。
これまで生きてきた自分自身を変えるのはとても辛く苦しいことです。
変容ばかりを求めているなと思われる方は、ある程度納得のいく落としどころを見つけた方が自分自身を受け入れられたり、楽になることもあるように思います。 もちろん、これらは簡単なことではないため、お手伝いできることがあればご協力させていただきたく思います。
1.確証バイアス
自分の仮説や信念と一致する情報ばかりに注目し、それ以外の情報を無視しやすい傾向のこと。
2.バーナム効果
誰にでも当てはまるような内容であっても、自分のことを言い当てられたように感じる効果のこと。
3.生存者バイアス
失敗して失われたものを見ずに、成功して生き残ったものばかりに注目する傾向のこと。
4.後知恵バイアス
何らかの物事や出来事が起きた後で、そのことを事前に予測していたかのように錯覚する傾向のこと。
5.皮肉過程理論
ある事柄について考えないように努力するほど、皮肉なことにそのことが頭から離れなくなってしまう現象のこと。
6.正常性バイアス
多少の異常事態が起こっても「これくらいなら大丈夫だ」と正常の範囲内としてとらえ、いつも通りの行動を続けようとする傾向のこと。
7.現状維持バイアス
新しく挑戦することが合理的な状況であっても、失敗を恐れて現状維持を選択する傾向のこと。
8.サンクコスト効果
すでに費やしたコスト(費用や時間、労力)が無駄になることを受け入れられず、さらなるコストの投入をやめられない現象のこと。
9.フレーミング効果
同じ内容の質問をされても、質問の表現によって答えが変わってしまうこと。
10.二分法の誤謬
実際には複数の選択肢があるのに、「AかBか」の二者択一であるように思い込む傾向のこと。
11.ハロー効果
人や物の優れた点が目につくと、直接関係のない点まで高く評価してしまうこと。
12.ステレオタイプ
国や組織、年齢、性別などに応じた社会的カテゴリーが持つ共通の特徴について単純化した固定概念のこと。
13.外集団同質性バイアス
自分が属している内集団には多様な人物がいると思う一方で、自分が属していない外集団の人物は同質性が高い、つまり同じような特徴を持った人であるように認識する傾向のこと。
14.同調バイアス
自分の行動を他者の行動に合わせようとする傾向のこと。
15.構成世界仮説
「よいことをしたら報われ、悪いことをしたら罰を受ける」という信念のこと。
16.システム正当化理論
人には格差や差別などがあっても現状の社会システムを正当化・維持しようとする傾向があること。
17.行為者−観察者バイアス
人は自分の行動の原因を考えるときには状況や環境などの「外的要因」を考慮する一方で、他者の行動の原因を考えるときには性格や努力などの「内的要因」を重視しやすい傾向があること。
18.スポットライト効果
自分の外見や行動を、他者も自分と同じくらい気にしているだろうと思い込むこと。
19.透明性の錯覚
自分の気持ちが実際以上に他者に見透かされていると思い込む傾向のこと。
20.虚偽記憶
実際には経験していない出来事であるにもかかわらず、まるで経験したような偽物の記憶が作り出されること。